コラム

【ブランディング動画制作の極意】オフラインってなんだ?
編集の基本とそのチェックポイントを覚えよう(その1)

ブランディング動画 2019年2月7日

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さて、今回のお題はこれ↓です。(例によって興味のない人は読み飛ばしてOK。今回はすごくマニアック、、、かな…)

まずは、今回の見出しからご覧ください。

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5. 【ブランディング動画制作の極意】オフラインってなんだ?編集の基本とそのチェックポイントを覚えよう。

(1)NGを省く気持ち。それが編集のモチーフ

(2)5W1Hの素材を用意しよう

(3)編集計画を立てる

(4)編集の基本的なワークフローを覚えよう

(5)観てもらえる動画にするために

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ディレクターが作った構成台本、演出コンテをもとに、それを設計図として、撮影素材を構成、完尺にするのがオフライン編集です。今回は、その過程とチェックポイントについて、お話ししましょう。

 

(1)NGを省く気持ち。それが編集のモチーフ

 

撮影では、使えるショットばかりが撮れるわけではありません。正直にいえば、失敗の連続です。使えないショットがたくさん出てきます。動画は、動いているものを「次はどう動くか?」予測しながら撮影をします。ゆえに、カットの前後には、不要な部分がどうしても撮影されることになります。そのまま視聴者に見せるわけにはいきません。自分もイヤですけど、観せられる方はもっと気が重いです。あなたも友人の子供の運動会ビデオって観たことありませんか?地面が映ったり、空が映ったり、ピントがボケたり…。身内はいいですけど、そうでない人には、拷問のような時間です。

 

というわけで、NGショットを省きたい気持ちが、編集のモチーフになります。

 

とは言うものの、決してネガティブな思考で作業をするものではありません。むしろ創造的な楽しい作業でもあります。動画は企画→撮影→編集と続く、作業の集大成です。そして、編集の出来不出来が、動画の質を左右する、大きな役割を持ったセクションでもあります。動画編集の作業は、とても奥行きの深い作業です。正直、やればやるほど直したいところが出てきます。今日は「完璧」って思ったのに、次の日は「もうちょっとこうしたい」と言う感じで締め切りの日が、編集作業の終わりと言うくらい「これが正解!完成!」ってなりません。編集は、楽しい反面、終わりのない作業でもあります。そこがまさにクリエイティブな点です。

 

動画の基本はカット編集にあると言っても過言ではありません。カット編集は、その名のとおり、動画の時間軸に沿って、必要なカットを配置する作業です。カット編集の基本操作は、以下の3つです。

 

●素材の前後をカットして、必要なカットを抜き出す。
●時間軸(タイムライン)に配置された動画素材のカットを移動させる
●クリップをコピペする

 

それでは、どんな素材を用意すれば良いのか?考えてみましょう。

 

(2)5W1Hの素材を用意する

 

動画を観ていて「もう十分です」と思ったことはありませんか?逆に「もうちょっと観たい」と思ったのに動画が終わってしまった…。という経験があると思います。つまり、見る側が『見る時間を決められない』ということです。見る人が見る時間を決められる写真と、そうではない動画には、時間という要素が加わるということが大きな違いです。時間という要素が必要な動画では、用意する素材にも違いがあります。素材が違うということは、そもそも撮影の仕方も違います。

 

写真では、1枚ですべてを伝えるために、「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、いかに」(5W1H)をすべて入れて撮影します。ということは、必然的にロングショットになります。でも、動画では、(5W1H)をそれぞれのカットで撮影して、素材にします。

 

動画の場合、たとえば『遠くの風景』『水辺に浮かぶボート』『土手に咲いている花』『場所の看板』『人物』『人物の顔』を別々のカットで撮影します。別々に撮影することで、それぞれのカットが単純化され、短い時間で観る人に伝えやすい素材を作ります。これらのカットを順番に編集して再生することで、カットはシーンへと変換され、1枚の写真と同じイメージを再現します。また咲いている花などで季節感も演出できます。

 

アップの写真は、それだけではどこで撮影されたのか?がわかりませんが、動画では、カットを融合することで、どこで撮影したのか?またモデルは、ここでどんな気持ちだったのか?その表情で表現することができます。動画は写真よりも、より直接的に気持ちなどの心理的な状況を伝えることができるメディアです。この特性を十分活用できる素材をシーンごとに用意しておきましょう。

 

(3)編集計画を立てる

 

編集は、先に作った構成台本に従って、動画の素材をつなげて行きます。しかし、実際に現場で撮影をしてみると、最初に想像していたものとは、イメージが異なる撮影素材ばかりになってしまう、ということも少なくありません。そこで編集にあたっては、再度、撮影された映像素材を確認して、編集計画を立ててみることが大切です。それによって、最初の構成台本よりも良い作品に仕上がることもあります。それが編集の醍醐味でもあります。

 

では、どんな点に注意して計画を立てればいいのか?3つのポイントを解説しましょう。

 

<1>ちょっと得した気分にしたい
<2>わかりやすく伝える
<3>コンテンツは4つのシークエンス(まとまり)に分ける

 

<1>ちょっと得した気分にしたい

あなたが撮影した素材のなかに、それまであなた自身も気づかなかった『未知の領域の者』『新しい表現』『知らなかった工夫』などが映ってるいませんか?動画を制作する上で『わかりやすい動画作り』は基本的な考え方ですが、あまりにもわかりきった内容が続くと、視聴者が飽きてしまいます。かといって、全然わからないものでは、これまた動画を観る意味がありません。ちょうど良い湯加減は?というと、その目安は『50%くらいの人が知っている内容』で、動画を見終わったあとに「なるほど」と思ってもらえる、ちょっと得した気分にしてあげられる動画制作を目指しましょう。

 

<2>わかりやすく伝える

テキストの書き方を習っていたとき、私の先生は、よく「行間を読ませなさい」と教えてくれました。それによって、読んだ人たちが、それぞれさまざまな解釈をすることで、その作品に奥行きが出ることは確かです。でも、動画は違います。動画は、観る人の感情に直接的に訴えかけるという特性を持ったメディアなのです。とても直感的な媒体だと言っていいでしょう。ゆえに動画再生中に、視聴者を感動させることは出来ても、そこから別のことを考えさせることは、とても難しいと言えます。分かりやすいことが、動画制作の上では、一番のポイントだというのは、そこからきています。

 

なので、もし伝えたい情報が5つあるとするなら、動画では、思い切って1つにまとめるのが正解です。「この動画を観た人には、これだけが伝わればOK」くらいに割り切って考えましょう。イメージ性を高めることで、編集計画が立てやすくなります。

 

<3>コンテンツは4つのシークエンス(まとまり)に分ける

動画コンテンツは、大きく4つのシークエンス(まとまり)に分けて考えましょう。その4つとは『導入』『解説』『共感/感動』『余韻』です。ひとつずつ見ていきましょう。

 

●オープニング(導入部)での考え方

ファーストシーン(導入部)のシークエンスで大切なことは、この先の動画に興味を持ってもらうことです。雑誌の記事や広告が、最初の一行が、大事なように、動画でもここがダメだと、観る気をなくします。「これはなんだ?」と疑問を投げかけたり「この人、かっこいいなぁ」でも構いません。心地良かったり、逆に心配になったり、視聴者の気持ちを揺さぶる必要があります。

 

ファーストシーンには、特別な意味があります。

 

なぜなら観る人を現実の世界から、動画の世界へ引き込む必要があるからです。現実の世界にいる人の意識を動画の世界観へと意識を切り替えさせないといけません。よくあるのは先ほどもお話しした「これはなんだ?」と疑問を投げることです。それによって動画に意識を引き込むのです。そして、その謎が解かれる頃には、視聴者は、すっかり動画の世界に入っている、という作戦です。

 

たとえば、俯瞰を使った上からのアングルでカットを作ります。はじめは何を映しているのか?分かりません。でも、長い俯瞰の映像の後で、カメラポジションが徐々に下がり、渋谷道玄坂の映像に導かれたとすると、ここで視聴者には「東京という大都市の片隅で何かある」というコンセプトが与えられる訳です。逆にクローズアップのカットからスタートして「これはなんだ?」と思わせておいて、徐々に引いて「あ〜」と気づかせるという手法でも良いと思います。

 

そのほかにも「かっこいいなぁ」という感動から、動画の世界観へ導入する方法もあります。

 

要は、普段過ごしている現実の世界から、動画が表現する世界へ引き込んで行くやり方が基本であり、それが実現できれば、なんでもアリ。です。映画やテレビドラもでも、たくさんの手法が使われているので、ちょっとそういう目で見てみてください。ブランディングでも通用する基本的な手法がたくさん発見できるでしょう。

 

●ビルトアップ(解説)での考え方

解説部のシークエンスでは、導入部の疑問や心地良さに対する回答をします。起承転結でいえば『承』です。全体の構成でみれば、この動画の中心部分に当たります。編集では、時間や空間をコントロールして、動画のテンポやリズム感を意識しながら編集を進行します。ここで注意することは、回答とは言っても、決して説明的にならないことです。説明的になり過ぎると単調で飽きが来やすくなります。アクセントになるカットを効果的に配置して、分かりやすく、かつ説明的にならないようにしましょう。

 

動画の展開には、抑揚が必要です。ずっ〜〜と静かな動画は観ていて飽きてしまうし、常に盛り上がった動画も疲れてしまいます。そもそも伝えたいテーマが伝わりません。なので、途中の中盤(解説)のシークエンスでは、観ている人に不満を感じさせるような編集も必要です。その反動で、クライマックスを盛り上げることができます。不満が解決されて溜飲を下ろす的なことです。そのためにクライマックスに向けた布石をヒント的に編集で仕掛けておくことが効果的です。

 

●クライマックス(共感/感動)での考え方

動画は、観る人の感情に直接訴えかける特性があるとお話ししました。このクライマックス(共感/感動)のシークエンスでは、その特性を存分に生かします。視聴者の感覚に音楽(BGM)や効果音(SE)を使って、訴えかけます。ここでは、動画素材と音声の力を活用して、説明的な要素はできるだけ切り詰めて、感覚的に処理することがポイントになります。共感/感動のシークエンスは、いわばクライマックスです。テーマになる部分を視聴者に納得してもらい、満足してもらえるような構成と演出をしていきます。

 

中盤(解説)のシークエンスで、さりげなく暗示として打っておいた布石を納得させることで、観ている人の「?」を回収します。謎解きに似ているかもしれませんね。謎解きの面白さは『動画表現の特性』と相性がいいのです。制作意図やテーマによって、さまざまな編集で、クライマックスを作っていく工夫をしましょう。

 

●エンディング(余韻)での考え方

このシークエンスは、起承転結でいえば『結』にあたる部分です。クライマックスで、多くの人に結論を提示した後なので、ここでは、その余韻を残しつつ、ダラダラせずに、動画を締めくくりましょう。

 

たとえば、美しいカットを数カット、オーバーラップしたり、カットを長回しで使ったりするのもアリです。特にロングショットは、客観性のあるショットなので、このシークエンスでは、効果的です。クライマックス(共感/感動)のシークエンスでの興奮を抑えつつ、余韻を残して終わる演出を心がけます。また、エンディングで曲を使う場合には、動画の終わり部分と曲の終わりを合わせて終わるようにしてください。

 

ラストシーンでは、客観的なカットで、現実に引き戻す手法がよく使われる一般的な手法です。効果があります。たとえばキレイな夕日のシーンとか、観たことありますよね?このとき、ロングショットにズームバックしたりします。ブランディング動画でもラストシーンで大切なのは『客観性』です。それぞれの顔のカットから全体のロングショットに引いていき、最後に会社のロゴへつなげて行くようなラストを演出してもいいでしょう。動画の世界から心地よい現実への誘導がキーポイントです。

 

ファーストシーンと同様に、観たあとで、余韻とともに記憶に残るような工夫をしましょう。逆にいえば、記憶に残るのはファーストシーンとラストーシーンだけです。印象的なカットを選んで、シーンを作る必要があるということでもあります。

 

(4)編集の基本的なワークフローを覚えよう

 

ビデオテープの時代と違って、現在はパソコンで編集する『ノンリニア編集』の時代です。ノンリニア編集では、並べ直したり、コピペしたり、簡単にやり直しやプレビューができます。ある程度のパソコンのCPUパワーが必要になりますが、編集ソフトも安価になり、スマホで撮影して、自分でパソコンで編集を楽しめるようになりました。ここでは、ノンリニア編集の基本的な流れをお話ししていきます。

 

<1>ストーリーボード編集で骨組みを作る
<2>クリップを適切な長さにトリミングする
<3>タイムラインでカット編集の修正(祭トリミングとクリップの移動)
<4>テロップ・タイトルを加える
<5>BGMやナレーションを加えよう

 

<1>ストーリーボード編集で骨組みを作る

パソコンに取り込んだ撮影素材を順番に並べる作業をします。あらかじめ作っておいた構成に合わせてストーリーを組み立てます。パソコン上に素材が配置されるので、流れをチェックしましょう。まずは、カットとカットをつないでひとつのシーンにします。そしてシーンとシーンを合わせて、一つのシークエンスにします。ひとつひとつのシーンにも起承転結があります。ロングショットで全体を説明し、5W1Hがわかるようにつないでいきましょう。このとき、ロングショット、アップショットなど、同じサイズのカットが続かないように注意しましょう。

 

<2>クリップを適切な長さにトリミングする

使用するカットのイン点、アウト点を決めていきます。カットの長さは、内容が伝わる長さにします。基本的に、ロングショットは、情報量が多いので、長めになります。逆にアップショットは、わかりやすいショットなので、短い時間になります。テロップを入れる必要があるカットは、文字を読ませるための時間が必要なので、長めになります。どこで入り、どこで切るか?は微妙なタイミングになることが多いので、プレビューしながら、繊細にかつ大胆に編集点を探していきましょう。

 

動きのキッカケでカットがつながると自然で効果的な編集する「アクションつなぎ」のほか、音声に合わせたカットチェンジをする方法もあります。この辺りは「こうでないとダメ」というルールはないので、自分のセンスで編集をしていきましょう。

 

<3>タイムラインでカット編集を修正

素材が、大雑把に並べられたタイムラインと呼ばれる再生レイヤーを確認します。ここでは、カットのトリミングや移動などの修正をします。同じようなカットを同ポジと言いますが、それを避けるようにしましょう。ユーチューバーの動画では『ジャンプカット』と呼ばれる手法で、セリフを言い間違えたところなど、極力時間を短くした同ポジ動画が多いのですが、狙いでやる以外には、ブランディング動画には不向きな手法です。ちょっと忙しなくて、そして安っぽくなってしまう可能性が高いからです。

 

●カット同士の連続性を保ちつつ、そのシーンに自然なつながりで再生されている
●異なる場所で撮影されたカットには、連続性はないが、自然なつながりに見えて再生されている
●つながりに違和感がある

 

の3つの状態が発生していますので、繋がり具合をチェックしましょう。編集の格言に

 

『似たカットはつながない』
『ロングショットはアップショットを要求し、アップショットはロングショットを要求する』

 

というものがあります。

カットとカットはぶつけあうことでつながるものだけど、似たカットをつないでしまうと、カットの変化が弱くなり、つながりが悪くなります。また、ロングショットを見ていると、もっと細部を見たくなるし、逆にアップショットを見ていると、全体の状況が知りたくなるという心理状況になります。この2つの格言は、動画編集の最も基礎的な考え方です。

 

この辺りは、何度もやってみることで、確実に上達します。失敗を恐れず、挑戦してみましょう。

 

(5)観てもらえる動画にするために

 

以前、WEBセールスコピーなどのセミナーで「説明が長いことは問題ではなく、知りたいことが書いていないことが問題。例えれば、女性のミニスカート。大切な部分はちゃんと隠れないといけないが、長さはできるだけ短い方が嬉しいでしょ!」という例え話を聞いたことがあります。

 

まぁ、確かにそうです。でも、最初から動画の再生時間が10分ってなってたら、引きますよね?そもそも「そんな時間ないよ」って、再生ボタンを押してもらえない可能性もあります。ここでは、観てもらえる動画にするための最低限のお話しです。

 

<1>動画の再生時間は90秒〜120秒以内に

動画を観てくれる方が必要としているのは『情報』です。なので、できるだけわかりやすく、多くのことを伝えたい…のですけど、最近は「長い動画は敬遠されやすい」…という傾向にあることは、あなたもご存知ですよね。
なので、もし、10分間の動画を作るのなら、2分間の動画を5つチャプターに分けて、2分間 ×5本の動画を作りましょう。

 

<2>最初の3秒にこだわろう

その動画を観るか?観ないか?は、3秒以内に決まる。と言います。確かに、自分もちょっとでも「?」ってなったら、もう観ない(苦笑)。たぶん、ほとんどの人が同じだと思います。誰だって「面白そう」って思わなければ、それ以上観ませんよね?仮に、情報を集めるために、動画を観てくれているのであっても、そこには「効率的に分かりやすく情報を知りたい」という思いがあるはずです。なので、店主のこだわりとか、社長のあいさつとかは、最初の3秒間に限っては不可です。たとえばインパクトがある映像だったり、何を観せてもらえるのか?という良さげな予感も視聴者に持たせるアイデアを用意しましょう。

 

<3>ナレーションやテロップは必須

動画は、たくさんの情報を入れることができます。特にノウハウ系動画であれば、動画だけではなく、ナレーションやテロップなどで動画をフォローして合った方が、情報が伝わりやすく、親切です。特にブランディング動画であれば、ナレーションやテロップフォローは必須だと言えます。少しでもわかりやすく情報を届けることが、お客様へのサポートです。できるだけのことを動画で表現しましょう。テロップにはさまざまな種類がありますので、視覚的に内容を理解できる工夫をして、観る人の負担を極力減らしましょう。

今回は、オフラインについて、長々とお話ししてきました。いつもお話しする通り、どんなものでも『最初に作ったものが、一番下手くそな作品』です。作れば作るほど、上達します。どんどん、作って行きましょう。そしてわからないことがあれば、どしどしご質問ください。

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STUDIO amuではテレビ業界に25年以上携わってきた経験を活かし、クライアント様にも視聴者の方にも満足していただける動画・映像制作をおこなっています。細かな段取りと慎重な情報収集のもと、最も効率的に集客力を高められるブランディング動画を作っています。動画マーケティングに今後トライされる方、さらにアピール力の高い動画・映像制作を希望される方は、ぜひSTUDIO amuにご相談ください。

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